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”お姉さん”は一体何者なのか。映画「ペンギン・ハイウェイ」ネタバレあらすじ感想

2020 5/24
劇場公開日 2018年8月17日
2018年製作/118分/G/日本
配給:東宝映像事業部
目次

映画「ペンギン・ハイウェイ」

ここでは、映画「ペンギン・ハイウェイ」について書いています。私自身の考察を含めながら書きましたので、皆さんの考察と照らし合わせながら読んでみてください。一番気になるところは歯科医院のあのお姉さんは一体何者なのか?きっと気になる方も多いはず!では早速見ていきましょう。
この記事はネタバレを含みますのでご了承ください。

あらすじ

小学4年生のアオヤマは研究熱心で大人に憧れる男の子。ある日空き地に突然現れたペンギンに関心を持ったアオヤマ少年は友達のウチダ君と一緒に「プロジェクト・ペンギンハイウェイ」を始める。

アオヤマは将来結婚すると決めている大好きな歯科医院で働くお姉さんが缶を投げることによってペンギンを生み出していたことを知る。アオヤマはペンギンが生み出される謎を解明すべくお姉さんと実験をし、ペンギンを生み出す条件に”光”が関係することを突き止める。

ある日、アオヤマのクラスの女子、ハマモトさんに連れられてやってきた森の奥で目にしたのは宙に浮く不思議な物体<海>。夏休み、アオヤマ、ハマモトさん、ウチダ君の3人は<海>の研究を始めるのだったが、その<海>とお姉さんやペンギンが関係することに気付いたアオヤマは<海>の研究は危険であり、研究者にペンギンを生み出すことができるお姉さんの秘密を知られたくなかったため、研究の打ち切りを提案する。

そんな中、大学の研究所で働くハマモトさんのお父さんに<海>の研究が知られ、<海>の研究が大人たちの手に渡ってしまう。しかし、巨大化した<海>によってハマモトさんのお父さんを含む研究者たちが<海>に巻き込まれ、行方不明になってしまうのだった。

ハマモトさんのお父さんを助けるべく、世界を修復すべくアオヤマとお姉さんは<海>を破壊することにする————。

登場人物

  • アオヤマ…自分は頭がいいと思っている研究熱心な小学4年生の男の子。おっぱいが好きだが常に冷静。歯科医院で働くお姉さんが好き。声:北香那
  • お姉さん…名前は明かされていない。歯科医院で働くお姉さん。ペンギンを生み出すことができるという不思議な謎を持っている。声:蒼井優
  • ウチダ君…アオヤマと仲がいいクラスの男の子。気弱だがアオヤマを慕っており、研究熱心なところもある。
  • ハマモトさん…アオヤマと同じくらい頭がいいクラスの女の子。アオヤマと同じく研究するのが好きで少しアオヤマに気があるようである。
  • スズキくん…クラスのガキ大将。ハマモトさんが好きであるゆえにいじめてしまうという典型的な小学生。常に2人の男の子を連れている。
  • アオヤマのお父さん…アオヤマに疑問を投げかけ考えるきっかけを与えたり、アドバイスをしたりする賢そうなお父さん。
  • ハマモトさんのお父さん…大学の研究所で働いている。
  • アオヤマのお母さん
  • アオヤマの妹

ネタバレ・感想

主人公の男の子は研究熱心だが、自分は頭がいいと思っているいわゆるナルシスト。しゃべり方を含め、周りの生徒を少し見下している感じがして最初はあまり好きになれませんでした。しかし作品を見ていくとそんなことは気にならなくなってきます。そんなことより、歯科医院で働くお姉さんは何者なのかということで頭がいっぱいになっていくのです。それほどお姉さんの謎が深い…。

結論から言うと、お姉さんは「人類ではない」と自ら口にしています。人間で無ければ一体何なのか。私が考えるに、ペンギンと同じような存在であるのではないでしょうか。つまり、ペンギンは突然現れた世界を破壊しかねない<海>を消滅するために生み出され、そのペンギンを生み出すためのお姉さんという存在。
しかし、お姉さんは<海>からエネルギーを得ているとしていましたが、昔は<海>のある町から離れた海辺の家に住んでいたと言います。ということは、昔は人間であったが、<海>のある町に来てからかどこかで存在の意味が変わった可能性も考えられます。

<海>の中に入った時、<海>を消滅させる方法をお姉さんは知っていたようでした。最初は自身が何者であるか、どうしてペンギンを生み出すことができるのかわかっていないようでしたが、どう<海>を壊すか悩むこともなくペンギンを操り<海>を消滅させていたのを見ると、間違いなくお姉さんは最後自身の存在の意味を思い出したのでしょうね。

最後役目を終えたペンギンと同じようにお姉さんは消えてしまいましたが、アオヤマ君はお姉さんにいつか会えると信じ、それまでに世界を学び大人に近づこうとしている姿が描かれこの映画は幕を閉じます。映画的にはお姉さんの存在は無くなったのではなく、あくまで人類としてどこかに存在しているということなんでしょうね。

この映画の第2のテーマは”おっぱい”でしょうか。なぜこんなにもおっぱいに固執するのか?というくらいにこのワードが出てきますし、おっぱいを強調するような描写が多めです。最後の方はちょっとあきれるくらいに…。小学生とかはこういうのが好きなんでしょうが…。

アオヤマという少年を頭が良くて真面目、という描写をするためか、チェスや「相対性理論」の本が出てきます。小学生でチェスをやっていたり、「相対性理論」について知っていたら恐ろしすぎるのですが、皆さんからしたら普通なんですかね?ハマモトさんが「相対性理論」の本を持って登場した時は思わず「相対性理論かーい!」と突っ込んでしまいました。アオヤマ君は絵を描くのも上手いのでおそるべし小学生って感じです。

なにはともあれ、ストーリーはとても不思議で謎が多めですが、大人も楽しめるアニメです。映像に関しては、光がきれいだなという印象を受けました。ぜひ、まだ鑑賞していない方は観てみてください。

スタッフ

  • 原作:森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』(角川文庫刊)
  • 監督:石田祐康
  • 脚本:上田誠
  • 音楽:阿部海太郎
  • 主題歌:宇多田ヒカル「Good Night」

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